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【デイリーニュース】 vol.02 サテライト上映 『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』
トークショー「アニメの聖地・埼玉」を大宮ソニックシティで
『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のポスターの背景にも使用された秩父橋を降りたところの階段への巡礼
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014は19日(土)、オープニング・セレモニーのスタートと時を同じくして、アニメーション部門の新設に伴うサテライト上映を大宮ソニックシティにて行った。イベントでは埼玉県秩父市を舞台設定のモデルにしたアニメーション映画『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(以下、『あの花』)の特別上映に加え、聖地巡礼プロデューサー・柿崎俊道氏をゲストに迎えたトークショーを実施。アニメの聖地、埼玉県ならではの趣向を凝らした内容となった。
トークショーのMCを務めたのは声優の鳴海杏子氏。テレビアニメ「ヤマノススメ」や「てーきゅう」などで活躍する彼女の挨拶から始まり、冒頭ではまず柿崎氏が自身の肩書である“聖地巡礼プロデューサー”の由来の説明を行った。2005年に“聖地巡礼”という言葉を使った初めての本と言われる「聖地巡礼 アニメ・マンガ12ヶ所めぐり」(キルタイムコミュニケーション)を上梓したことをきっかけとして、聖地巡礼プロデューサーと名乗ることとなったという。
自己紹介が一段落し、トークショーは本題となる「アニメの聖地・埼玉」へ。柿崎氏は聖地巡礼の楽しみ方を埼玉県の4地域を舞台にしたアニメ4作品を題材に4つの切り口で語り尽くした。飯能市を舞台にした「ヤマノススメ」では、“聖地で会う”をテーマに作品に登場する実在の人物を紹介。川越市が舞台の「神様はじめました」では“聖地を歩く”を掲げて時の鐘や菓子屋横丁など作品舞台を歩く楽しみ方を伝授。久喜市鷲宮の「らき☆すた」では“聖地を祝う”として、自身も通っているという鷲宮神社の土師祭の模様を解説。そして上映された秩父市が舞台の『あの花』では、“聖地を知る”として、同作に登場する建物を所有する秩父太平洋セメントの歴史を紐解くなど、鳴海氏とともに軽妙なトークで会場を盛り上げた。特に『あの花』に関してはセメント事業により秩父の歴史が、ひいては『あの花』の世界観が作られたと力説し、「『あの花』を見るたびにセメントを思い出してほしい」と懇願した。
最後になぜ埼玉県で聖地巡礼が起こるのかについて柿崎氏は「聖地巡礼がなぜおきるのか。一番早い話が原作者や関係者がそこに住んでいるから。もしくは出身だからです。今回紹介した4地域もそう。岡田麿里さん(『あの花』・脚本家)は秩父出身。「らき☆すた」の美水かがみ先生(漫画原作者)は鷲宮の隣の幸手市、「ヤマノススメ」のしろ先生(漫画原作者)も飯能に住んでるし、(「神様はじめました」の)川越はアニメを作った大地丙太郎監督が大宮に住んでいて川越によく遊びに行っていて思い入れがあったようです。東京に近いし、家賃が安いので住みやすいんですね」と持論を説いた。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2014では25日(金)に「アニメDAY」を実施。アニメーションコンペティション部門に出品された全作品の上映のほか、『劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の特別上映(入場無料)、株式会社サンライズ代表取締役会長の内田健二氏をゲストに迎えたイベント「TVアニメ『ケロロ軍曹』誕生の秘密」など、アニメ関連イベントが盛りだくさん。ぜひご来場ください。