SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016

ニュース

デイリーニュース

プレスリリース

来場ゲスト情報

スケジュール

上映作品

ニュース

【デイリーニュース】 vol.13 『短編④』 Q&A『想影』『ピンパン』『嘘をついて』

『チチを撮りに』の姉妹役が各々の主演作で成長した姿を見せるなど女性を描く短編3種


右から『想影』加藤慶吾監督、出演の松原菜野花、『ピンパン』田中羊一監督、出演の柳英里紗、彭羽、 『嘘をついて』三ツ橋勇二監督、脚本の米内山陽子

 

短編コンペティション部門の第4グループ『短編④』の上映が多目的ホールにて行われた。上映作品は、中学時代の恋心を切なく描く『想影』、一人ピンポンでストレスを解消する孤独な女を描く『ピンパン』、背伸びした姿を見せたい女3人の日常を描く 『嘘をついて』の3本。

 

想影』からは加藤慶吾監督と出演の松原菜野花、『ピンパン』からは田中羊一監督と出演の柳英里紗と彭羽、そして『嘘をついて』の三ツ橋勇二監督と脚本の米内山陽子の7人が登壇した。

 

松原菜野花と柳英里紗は2012年の本映画祭長編部門監督賞・SKIPシティアワード受賞作『チチを撮りに』で姉妹役として共演、この舞台に立っている。今は20歳になり大学で演劇を学んでいるという松原を見て柳は「おっきくなったね~。可愛くって、泣きそう」と再会の感激を語っていた。

 

想影』は中学時代に好きだった彼が結婚すると聞いて、あの頃を思い出すという物語。主人公を演じた松原は「私はあんな純粋な恋をしたことがないので、どうキュンキュンしようか考えていたんですが、相手役の(高杉)真宙君が本当に素敵だったので普通にドキドキしちゃいました。二人だけで見つめあうのは体育祭の昼休みのシーンだけなんですよね。このシーンが一番ドキドキしたかな」と告白。
少女漫画のようだが、原作は野村実来の小説。観客からタイトルに“想”という字を使った理由を問われ、客席にいた原作者が「かなわなかった幼い恋の想い出と、その中の彼の面影をちょっと美化して思い出す、という意味をかけて、想像の想と面影の影で“オモカゲ”とつけました」と披露。
監督は「このヒロインは行動を起こさない子なんです。だから、演出では、彼を見つめる視線だけで、いかに彼女の想いを観客に伝えるかに気を付けました。中学時代でも高学年になると変わってきますよね。その感情の変化をいかに表すかも注意しながら演出しました」と語った。
中学時代に恋をしたことのある人もない人も、胸が苦しくなるような初恋を疑似体験できる、そんなラブ・ストーリーだ。

 

ピンパン』とはピンポンのこと。「日本語だとピンポンですが、中国語だとピンパンなんです。で、漢字で書くと兵という字の下の点がピンの音の字は右、パンの音の字は左がかけている。合わせると足がひとつずつ欠けているみたいで面白いなと思ってつけました」と田中羊一監督。
会社のストレスも私生活の寂しさもひとり壁打ちピンポンで晴らしているヒロインが、ある人と出会い二人でピンポンの玉を打ち合うようになる物語。主演の柳さんは実はピンポンで県大会に出るほどの腕前。
「映画『ピンポン』が大好きで始めたんですが、中学3年間やっていて県大会まで出て、それで高校の推薦まできたんです。卓球をする映画に出ることが一つの夢だったので、かなってうれしいです」。道理でさまになっている。「前に一本一緒に映画やったことがあって、その時にピンポンが強いって聞いていたので、今回はもう柳さんしかないなって」と監督。
会社でセクハラを受け、そのうっぷんを晴らすかのように鋭く打ち込む音は、まるでセクハラ上司を平手打ちしているかのよう。音について田中監督は「音は基本的に同録ですが、一人で打っているときと、二人で撃ち合いをするようになった時の音は変えたくて、音響さんに工夫してもらいました。平手打ちみたいな音って、玉がラケットにあたる音を録音するとああいう音になるんです」という。隅々にもこだわった作り方をしていることがうかがわれる。

 

3人の女友達がそれぞれの近況を報告しあうシーンから始まる『嘘をついて』。監督は男性の三ツ橋勇二だが、脚本は米内山陽子。なるほどそれで女性の気持ちを実にうまく描き出しているのだなと納得。
米内山と、主演の3人の女優は一緒に演劇のユニットを組んでいて、それを三ツ橋が手伝ったという縁で、この映画を一緒に撮ることになったらしい。 女性脚本家による女性の物語を男性の監督が映画化することについて戸惑いはなかったかと問われ、三ツ橋監督は「女の人でないと書けないだろうディテールが気に入ったんですよね。例えば作家の女の子が歯ブラシでインスタントコーヒーを混ぜるところなんかは、やはり男だと、もうちょっとキレイに考えちゃうよな、とか……。脚本がとてもよく書けていたので、それを壊さなければ男が監督でもできるだろうって思いましたし、なにより女優陣が上手くやってくれるから大丈夫だと」。
なりたい自分、理想の自分に見せるための嘘をつく。そんな女性たちの姿に思わす“ある、ある”とうなずいてしまうリアリティをもった作品だ。

 

短編④』は次回、7月21日(木)10時30分より映像ホールにて上映され、Q&Aも行われる。


サイトマップ

ニュース
・お知らせ一覧
・デイリーニュース
映画祭について
・開催概要
・賞構成
・本年度審査員
・ディレクターメッセージ
・アーカイブ
上映作品
・上映作品一覧
・長編コンペティション部門
・短編コンペティション部門
・アニメーション コンペティション部門
・オープニング上映
・シネマ歌舞伎
・長編アニメーション上映
・バリアフリー上映
・サテライト上映
関連企画
・SKIPシティ夏祭り
スケジュール
・タイムテーブル
・来場ゲスト情報
チケットグッズ
映画祭ガイドPDFダウンロード
アクセス
・アクセスマップ
・会場案内図
プレス・業界関係者の皆様へ
・プレスリリース
・プレスの皆様へ
・映像業界関連の皆様へ
サイトについて
・プライバシー・ポリシー
・お問い合わせ
関連リンク
・SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ
・映像ミュージアム
・SKIPシティチャンネル
 
TOP