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【デイリーニュース】 vol.02 『ザ・スワン』 ビルギッタ・ビヨルズドッテル プロデューサー Q&A

少女はとても賢い子! まるで40歳の人と話しているかのよう

ザ・スワン』のビルギッタ・ビヨルズドッテル プロデューサー

 

華々しいオープニング・セレモニーとともに開幕したSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2018。2日目を迎えた本日から映画祭各部門の上映がスタートした。コンペティション部門の幕開けを飾ったのはアイスランド、ドイツ、エストニア合作の『ザ・スワン』。監督・脚本を務めたアウサ・ベルガ・ヒョールレーフズドッテルは、アイスランド国営放送で文学批評を行った後、米コロンビア大学で映画を学んだ経歴を持つ。本作が長編デビュー作となった。

 

夏の間、手伝いと教育を兼ねて畜産業を営む田舎の親戚のもとに預けられた9歳の少女ソウル(グリーマ・ヴァールズドッテル)。彼女はアイスランドの広大な自然と、そこで暮らす大人たちが抱える苦悩に触れることで、生と死、愛と性を学んでいく。強く生きようとする少女の成長譚であると同時に、狂言回しでもある彼女の目を通じて、露呈していく大人の弱さをも繊細に描いた。

 

上映後のQ&Aには、プロデューサーのビルギッタ・ビヨルズドッテルさんが登壇。アイスランドという普段接することのない国の映画、そして見るものに余韻を残す詩的な作風であったことから、質問が絶えない活発な質疑応答となった。特に刻々と変化する気持ちの揺れを見事に表現した主人公の少女への興味は高く、キャスティングの背景についての質問が飛び出した。

「主人公は映画を一人で背負う非常に重要な役です。しかし、なかなか適任の子がいませんでした。そもそもアイスランドには子役が少ないんです。そこで業界の人たちに声をかけたところ、テレビ番組に出ていたグリーマを紹介してくれました。監督はすぐに彼女を気に入りましたね。撮影当時は11歳でしたが小柄な子だったので、役にはぴったりでした。ただし、経験があったとしても小規模での撮影でしたので、まずリハーサルを兼ねて『You and Me』(15)という短編を撮ることにしました。グリーマはとても賢い子で、彼女と話すとまるで40歳の人と話しているかのような気になります。今後も彼女と一緒に映画を作っていきたいですね」

 

登壇したのがプロデューサーということもあり、製作に関する質問も挙がった。実はアイスランドの人口は約38万4000人(外務省の調べでは、2017年12月時点で34万8580人)と、60万人を超える川口市よりも少ない。つまり、映画鑑賞人口が少ない状況のなか、どのように資金を集め、製作に至ったのだろうか。

「確かに市場として小さいですよね。本作に関してはアイスランドの公的な助成金を得ました。無償で提供されているので返す義務はありません。もし返済しなくてはならないとなると映画は作れないでしょう。俳優に関しては、他国との共同製作を行うことで人材を集めています。アイスランドだけでまかなうのは非常に難しいですね。助成金を受け取る時点で、本作は観客動員を期待されていません。アート作品であり、商業ベースに乗る作品ではないことを理解してもらっているのです」

 

本作はグドベルグー・ベルグッソンによる小説”Svanurinn(英題:The Swan)”を原作としている。アイスランドでは非常に有名な作品であり、世界13言語に翻訳されている。人気作であるため、権利を獲得は難しかったが、意外な一手が奏功したことをビヨルズドッテルさんは明かしてくれた。

「実はすでに国内外、ハリウッド、イギリスを含め映画化したいという話があったので、権利を獲得するのがとても大変でした。そこで、文学の教授であり、ベルグッソンを専門に扱っている監督の母親を通じて、ベルグッソンさんに直接、状況を説明してもらうことにしました。するとベルグッソンさんが理解してくださり、出版社を説得してくれたので、権利を獲得することができました」

 

色鮮やかな風景が印象に残る本作。普段触れることのないアイスランドの風景と、そこで暮らす人々の営みを、本作を通じてぜひ感じ取ってほしい。

 

ザ・スワン』は、7月15日(日)21時からMOVIX川口、17日(火)17時30分から映像ホールで上映が行われる。17日の回には、ゲストによるQ&Aも予定されている。


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