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SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2011、いよいよ開幕


映画祭で上映される長編12本、短編12本の紹介と共に、ゲストと審査員の皆さんがステージに大集合

 デジタルシネマをテーマとした映画祭、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2011がいよいよ開幕。10月8日、埼玉県川口市のSKIPシティでオープニング・セレモニーが行われた。

 まず、映画祭実行委員会会長である上田清司・埼玉県知事が挨拶。

 「8回目を迎える今年は、81の国と地域から、長編・短編あわせて683本の応募がありました。力を込めて作られた作品の中から選ぶのは大変困難な作業だと思いますが、その中から素晴らしい作品が生まれていくものと思います。このあとオープニング作品として、『昔々、アナトリアで』が上映されますが、これは2007年に当映画祭で最優秀作品賞を受賞したヌーリ・ビルゲ・ジェイラン監督の最新作で、今年、カンヌ映画祭グランプリ受賞作です。私たちにとっては凱旋作品と言ってもいいと思います。素晴らしいクリエイターが大きく世界に成長していくための登竜門として、丁寧に、静かに、時には大いにアピールしてDシネマ映画祭を育ててきたつもりです。そういう意味で、私たちの志、目的としてきたものが徐々に形になってきていると思います。映画祭は、世界各国からおいでになった方々とも交流できる空間。ぜひ多くの方々に楽しんでいただきたい」。

 また、映画祭実行委員会副会長の岡村幸四郎・川口市長も、映画祭と同市の映像振興への取り組みについて熱く語った。

 「例年7月に開催していた映画祭ですが、今年は3月の東日本大震災の影響などの事情により、10月に延期となりました。世界地図には名前も出ていない、小さな川口市に世界各国からこれだけの作品が集まるのは信じがたいことです。川口市は、短編映画部門を応援しながら若手の映像クリエイターの発掘、育成、映像産業の振興に県と一体となって頑張っています。また、子どもたちに映像に親しんでもらう映像教育に力を入れています。小学校から大学まで、映像の一貫教育も実践しています。15日に行われる映画祭関連企画『カメラクレヨン~親子で親しむ映画の世界~』では、子どもたちが企画・運営などすべてを取り仕切った映画を3本上映します。世界中から集まる作品のほか、子どもたちによる、映像教育による映像もぜひご覧ください」。

 映画祭総合プロデューサー、八木信忠は、

 「開催第1回目は作品が集まるのかどうか心配しましたが、8回目の今年も選ぶのが大変なほどの応募作品が集まりました。8年の歳月の間に、一般的でなかったデジタルシネマが常識となり、今年あたり、メジャーな映画館ではほとんどデジタル上映ができるようになります。デジタルの進歩により若い人たちが映画を作りやすくなり、劇場上映もしやすくなりました。私たちには、先見の明があったと自負しています」。

 知事の挨拶にもあったように、オープニング・セレモニーのあと、〈Dシネマの潮流2011〉として、『昔々、アナトリアで』が上映された。同作のヌーリ・ビルゲ・ジェイラン監督は、07年に『うつろいの季節(とき)』でSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2007グランプリを受賞、02年の『Distant』でもカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞しているトルコを代表する映画監督。今年当映画祭に参加している監督の中からも、未来の世界的監督が生まれるかもしれない。そんなワクワク感にも溢れた9日間になりそうだ。

 


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