SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2017

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【デイリーニュース】 vol.17 〈Dシネマ—新たなる潮流〉トークイベント:ストーリーのあるVR作品こその企画・演出方法

VR映像の話法を作り上げる方法を考えないといけない

VR映画『交際記念日』の窪田崇監督(右)と、同作の原作者であり企画を担当した田中渉プロデューサー

 

VR映画に焦点を絞った特別企画〈Dシネマ—新たなる潮流〉が、16日(日)から18日(火)にかけて彩の国ビジュアルプラザ1階HDスタジオで開催された。本企画では、海外4作品、国内2作品のVR映画を体験できる設備が用意されたほか、VR映像の制作現場やビジネスに関わるゲストを迎えたセミナー・トークイベントも連日行われた。

 

最終日となる18日(火)には、ゲストに特別企画で上映したVR映画『交際記念日』の窪田崇監督と、同作の原作者であり企画を担当した田中渉プロデューサーを迎え、トークイベント「ストーリーのあるVR作品こその企画・演出方法」を実施。同作の製作経緯や、VRならではの演出方法や苦労、裏話など、これからVR映像制作に携わる人はもちろん、いち視聴者にとっても興味深い話が披露された。

 

『交際記念日』は「日本初“泣けるVR”映画」とうたう武田玲奈の主演作だ。高校時代の甘酸っぱい青春の日々を描き、“ストーリーのあるVR作品”として注目を浴びている。トークイベントは、なぜストーリーを重視した作品の製作に取り掛かったのか、その背景を田中プロデューサーが説明するところから始まった。「どのようなVR映像が作られているのかを調べたときに、いわゆるジェットコースターだったり、空を飛んだ鳥になったり、海の中に潜って魚になるような、体験型のものは多種ありました。しかし、ちゃんとした物語になるようなものはなくて、せいぜいホラーだったんですね。そこで、TVや映画のような物語のあるものが作れないかと考えたんです」。しかし、ストーリー性のあるVR映画はまだ発展途上の分野であり、手掛けた監督も少ない。そこで田中プロデューサーは窪田監督に白羽の矢を当てた。「ストーリー性のあるVR映画って初めてだと思うんで、どうなるか分からない。元々長編やイベントの映像など多岐にわたって撮られている窪田監督なら、映像についての造詣が深い。そういったときの演出力と突然のトラブルの対応力、この2点を満たしている監督は窪田監督しかいなかったんです」と説明する。

 

田中プロデューサーから依頼された窪田監督だが、初めてのVR映画の演出に戸惑うことも多かったという。「VR映像の話法を作り上げる方法を考えないといけないという初めての経験でした。今の人はプロじゃなくてもある程度の映像の話法というものを、結構使えてしまうものなんですね。けれども、VRの場合はいちから考えなくてはならない。大変でしたが、やりがいもありました」。現場に入ると試行錯誤の連続だったようだ。特に360°を撮影するVRならではの苦労話として窪田監督は、「360°映ってしまうので、周囲に監督やスタッフがいられないんですね。そのため撮影が終わったあとに、役者さんが映っている映像をつなげてもらい、チェックをしてOKかの判断をしなくてはならないことが多々ありました。この時間がすごくかかるんですよ。日本の映像業界は時間に余裕がないので(笑)、非常に大変でした」と打ち明けた。

 

司会者からVR作品ならではの面白いエピソードをたずねられた窪田監督は、武田の体験した話を披露してくれた。「通常は『よーい、スタート!』と声をかけるんですね。でも、すごく広い校庭のど真ん中で演技をしてもらうというときに、スタッフはカメラを置いて遠くに逃げなくてはならない。だから、役者のタイミングで『よーい、スタート!』をかけてくださいというふうにしているんです。(出演者の武田玲奈と西銘駿は)若いですし、いきなり2人きりにされて、恥ずかしかったのではないでしょうか。さらに(スタッフは遠くにいるため)終わったのが永遠に分からないんですよね(笑)」

 

トークイベントの最後にはVR映画の可能性についても話が及んだ。窪田監督は「2Dに比べて没入感が強いので、新しいメディアとして今後増えていくでしょう。喜怒哀楽を引き起こすのが我々の仕事なのですが、そういうものが引き出しやすいメディアであることは間違いないと思います」と断言。田中プロデューサーは機材や環境が過渡期であり、今後格段に進化していくだろうと予想しつつ「フィルムの世界もデジタルに変わりましたが、100年近く立ってもまだまだ名作が作られていることを考えると、物語として非常に感動できるVR映画はこれからたくさん出てくると思います」と長期的視野でVR映画の将来を見据えた。


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