国際コンペティション
マスターゲーム
Mastergame
- 上映日時
- 7/14(日)11:00 映像ホール
- 7/17(水)13:30 多目的ホール
- 配信日時
- 7/20(土)10:00 ~ 7/24(水)23:00
1956年ハンガリー動乱下のブダペスト。
人々の運命を乗せて亡命列車が走り出す。
【デイリーニュース】Vol.03『マスターゲーム』バルナバーシュ・トート監督 Q&A
ダークで複雑な作品なのに微笑みたい場面もある
©Lenke Szilágyi
監督:バルナバーシュ・トート
出演:カーロイ・ハイドゥク、パール・マーチャイ、ゲルゲイ・バーラディ、シャーラ・ヴァルガ=ヤーロ、ボリ・ペタフィ
2023年 / ハンガリー / 91分
1956年ハンガリー動乱下のブダペスト。民衆蜂起を制圧するソ連軍の追跡を逃れたマールタとイシュトヴァンは、西へと向かう最後の列車に飛び乗った。一方、あるカトリックの神父は当局に拘束され、ヴァチカンの財産をめぐり拷問を受けていた。それぞれの人生が亡命列車で繰り広げられるチェスゲームを通して交錯し、物語は思わぬ展開をみせる。本作は、シュテファン・ツヴァイクの小説「チェスの話」を、1956年に起こったハンガリー動乱を舞台に大胆に翻案。圧政に対する民衆の抵抗の歴史を、極上の劇映画に昇華させた。本作が長編3作目となる監督のバルナバーシュ・トートは、これまで短編と長編作品がそれぞれアカデミー賞にノミネートされるなど、活躍が注目される新鋭である。本作も、大胆な演出と細かく散りばめられた伏線によって最後まで目が離せない。原作に馴染みのある人にも馴染みのない人にも記憶に残る一作となるであろう。
監督:バルナバーシュ・トート
1977年、ストラスブール生まれ。2003年ブダペスト映画大学で学位を取得後、脚本家、監督、プロデューサーとして活躍。短編作品『Chuchotage』(18)は、アカデミー賞短編映画部門にノミネート。長編2作目の『この世界に残されて』(19)は、テルライド映画祭でプレミア上映され、アカデミー賞国際長編部門にノミネートされた。本作は、Miskolc Cinefest、Hungarian Film Criticsで受賞、そのほか複数の国際映画祭で上映が決まっている。
メッセージ
“すべては昼と夜でできたチェス盤だ。
人間の運命は駒のようなもの。
そこここへ動かされ、一手となり、敵を仕留める。
そして一つずつ棚に仕舞われるのだ。”
――ウマル・ハイヤーム
(スコット・フィッツジェラルド訳)