国際コンペティション

日曜日
SUNDAY

上映日時
7/14(日)16:30 多目的ホール
7/17(水)11:00 映像ホール
配信日時
7/20(土)10:00 ~ 7/24(水)23:00
現代社会の変化の中「人としてよく生きる」とは
どういうことなのか。静かに問う老夫婦の物語。

【デイリーニュース】Vol.06『日曜日』ショキール・コリコヴ監督 Q&A
始まりも終わりも日曜日 『東京物語』を思わせるウズベキスタンの新鋭監督初長編

©Yoshlik

監督:ショキール・コリコヴ
出演:アブドゥラクモン・ユスファリエフ、ロザ・ピヤゾワ

2023年 / ウズベキスタン / 97分

 

静かなウズベキスタンの村で暮らす老夫婦。質素ながら満ち足りた彼らの暮らしぶりは微笑ましい。牛を飼い、乳を搾る。羊の毛を刈り、糸を紡ぎ、色を染め、織物を織る。昼寝の時にはラジオ、食事中にはチャンネル式のテレビを見る。町に住む息子は、彼らの慣れ親しんだ古い家を壊し新築するという。抵抗するが全く意に介さず、彼らの元に電化製品を運び込み始める。家事道具が一つひとつ、最新のものに置き換えられていく。点けられないガス台、騒音を立てない冷蔵庫、思うように操作できないテレビ。戸惑う二人の暮らしは少しずつ壊され始める…。ショキール・コリコヴ監督の初長編監督作となる本作は、上海国際映画祭アジア・ニュー・タレント賞最優秀作品賞を受賞するなど各地の映画祭に愛される作品となった。主演二人の存在感が素晴らしい。老夫婦の行く末を見届ける時、現代社会の中、「人としてよく生きる」とはどういうことなのか、静かに問われるだろう。


監督:ショキール・コリコヴ

監督:ショキール・コリコヴ

ウズベキスタン出身。2023年ウズベキスタン国立芸術文化大学で映画・テレビ演出の修士号を取得。短編作品が国際的に認められ40を超える賞を受賞。初長編作品『日曜日』(2023)は、第25回上海国際映画祭でアジア・ニュー・タレント賞最優秀作品賞を受賞するなど高い評価を得た。現在カザフスタンのプロデューサー、アイゲリム・サティバルディと共同で長編2作目『LEG』を製作中。

メッセージ

この物語は、世代間の変化の核心を描いています。新しい要素が入り込むことで、根付いた信念が変わり始め、人里はなれた場所でも現代の基準に変化していく。しかし、それはこの物語の表面的な部分です。
この映画の旅は、人間の精神の深い変化を探求しています。所有物や世代、時代、人間の内面と外面の微妙な交流を複雑なつながりとして描いています。
私たちは一度だけこの家に足を踏み入れ、そしてまた出て行く。あらゆる紆余曲折がこの質素な住まいの中で繰り広げられる。老夫婦の内面を垣間見ることで、私たちは彼らの秘境の住人となり、彼らの世界を形作る外的な力の目撃者となるのだ。


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