国内コンペティション 長編部門

明日を夜に捨てて
A Wasted Night

上映日時
7/16(火)10:30 多目的ホール
7/20(土)16:30 映像ホール
配信日時
7/20(土)10:00 ~ 7/24(水)23:00
風俗嬢のアヤとアスカ
都市のはざまに生きる彼女たちの、何気ない日常と情熱

【インタビュー】『明日を夜に捨てて』張蘇銘監督
【デイリーニュース】Vol.14『明日を夜に捨てて』張蘇銘監督、木越明、松原怜香、夏井紀章 Q&A
森田芳光監督が描く人間味に影響を受け、映画監督を志した

監督:張蘇銘
出演:小日向雪、木越明、柴田鷹雄、松原怜香、大島雄貴、竹内啓

2023年 / 日本 / 60分

 

風俗嬢のアヤとアスカ。正反対の性格だがなぜか気が合い、暇さえあれば喫茶店、喫煙所、送迎車のなかで他愛のないおしゃべりをする間柄だ。ある日送迎車が故障し、二人は夜の街を歩くことになる。気ままに彷徨いながら会話を交わすうちに、とりとめのない話が次第に意味を持ち始めていく。本作が初長編作品となる張蘇銘は、都市のはざまで刹那的に生きる風俗嬢たちの秘めた意志を活き活きと描き出した。夜二人が街を彷徨うシーンは、森田芳光の『の・ようなもの』における志ん魚の夜歩きを彷彿とさせる。本作は、私淑した森田に対する張からのオマージュともいえるだろう。本映画祭での上映がジャパンプレミアとなる。


監督:張蘇銘

監督:張蘇銘

監督、カメラマン。留学先の日本で、エドワード・ヤン監督や森田芳光監督の影響を受け、映画監督を志す。日本映画大学を卒業後、日本大学芸術研究科大学院で松島哲也監督に師事した。短編自主制作『都市の上に浮かんだもの』は2022年にごった煮映画祭りに入選し、下北沢トリウッドで上映された。

メッセージ

この映画は、風俗嬢の姿を通し、刹那的に生きる若者の無力さと、社会における偏執的な欲望を浮き彫りにしようとしたものです。彼女たちは経済的事情のみならず、社会の抑圧から逃れる手段としてこの道を選びます。主人公のアヤとアスカは今を生きる若者の姿の象徴であり、欲望のまま生きているようでありながら、その裏で何かを決断しているのです。二人は日常のなかで自分をみつめ、未来について考えながら、着実に明日に向かっています。私は自分の東京での経験を基に、冷たい都市のなかに燃え続ける情熱をみなさんに伝えたいのです。


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