学校で噂される「呪いの絵」
けれども本当に怖いのは――

【デイリーニュース】Vol.12「短編②」『だんご』『松坂さん』『私を見て』『はなとこと』Q&A
監督や俳優、スタッフのなにかを変えた4作品

監督：山口心音
出演：澤井茜、髙橋耀、宮本黎花

2023年 / 日本 / 17分

 

女子校に通う春花と奈々は親友同士。ある日学校のどこかに「呪いの絵」があるという噂を耳にする。二人は偶然美術室でその絵を見つけるが、奈々は徐々に絵の中の少女に憑りつかれ、二人の関係に亀裂が生じ始める。大学で石井岳龍らの薫陶を受けた山口心音は、本作を初監督。思春期の少女たちの心に潜む禍々しさを17分のホラーで活写した。どことも知らぬ学校らしき場所で、学生役の澤井茜、髙橋耀、宮本黎花の佇まいが、独特の雰囲気を醸し出す。さらに、削ぎ落されたセリフ、編集のリズム、絶妙な音の設計が、説得力のある物語世界を構築する一助となっている。本作は、本映画祭での上映がワールド・プレミアとなる。