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国際コンペティション 短編部門

短編 ② (合計103分)

口と拳あいつは、いつも寝てる。

多目的ホール7.16(月・祝) 14:00 
映像ホール 7.19(木) 17:30

短編 ① 短編 ② 短編 ③

口と拳/Lip and Fist

<2017年/日本/49分>

愛する人の過去。あなたならどうしますか?
愛にもがく女子の葛藤ドラマ。

ピンサロ嬢として働く茜は、人に殴られることを生業にしている男と出会う。茜は男に同類意識を感じ、二人は街を飛び出す。男の過去を知ってしまい戸惑うが、茜は気づかないふりをして男についていく。

口と拳/Lip and Fist

© Michihaya Mizoguchi

監督:溝口道勇
出演: 髙木千花、塩川フレディ、いいぐちみほ、深沢謙司、さとし、道廣オリヴィエ一真

 

<解説>

殴られ屋とピンサロという裏稼業同士の男女の恋愛ストーリー。恋人が指名手配犯だったと知り、愛と生活の間で葛藤しつつ、先の見えない展開がスリリングに描かれている。第29回東京学生映画祭出品作品。犯罪者であるがゆえに表立って仕事に就けず橋の下で殴られ屋を営む影のある男・緑川を演じる塩川フレディは、本名の塩川孝良名義で溝口道勇監督と共同脚本としてもクレジットされている。冒頭の風俗街を抜けていくシーンから、ピンサロ、橋の下と、二人が過ごす時間は全て夜のシーンで構成されているが、主人公の女性が自分の答えを見つけた時、初めて日中のシーンが出てくるなど、陰影が効果的に使われている作品。

口と拳

口と拳


監督:溝口道勇

監督:溝口道勇

1994年生まれ、静岡県出身。大学在学中に映像制作会社で演出部として現場経験を積む。


凪/Lull

<2017年/日本/27分>

失踪した友人を探す手掛かりは、
二人の間に交わされた秘密の約束。

3年前に失踪した立花美華子から、同級生の相沢みずきに連絡が入る。警察は近隣の不可解な事件との関連を疑い、みずきを事情聴取する。取調べが進むうちに、みずきに美華子との思い出が蘇ってくる。

凪/Lull

監督:川野邉修一
出演:日高七海、加藤園子、板倉奈津子、小田篤、森田ひかり、小倉詩歩

 

<解説>

映画美学校卒業後、水戸短編映像祭で市長賞を受賞した『泥人』(13)で主演を務めるなど俳優としても活躍する一方で、監督として自主制作を続ける川野邉修一監督。主人公を務める日高七海は、2016年本映画祭の短編部門で観客賞を受賞した『想影』(16)や、ロッテルダム国際映画祭出品作『飢えたライオン』(17)に出演するなど近年活躍が目覚ましく、本作では、同級生に失踪のきっかけを与えてしまう主人公・みずきを演じる。失踪する少女・美華子を演じるのは、本作で渋谷短編映像祭の助演女優賞にもノミネートされた加藤園子。加藤と日高が演じる失踪する美少女と、その友人という関係は、GL的とも言えるミステリアスな雰囲気を醸し出している。

凪

凪


監督:川野邉修一

監督:川野邉修一

大学の映画サークルに所属しながら、映画美学校初等科フィクションコースを卒業。大学卒業後は、都内で会社員として勤務を続ける傍ら自主映画を制作。監督作品に『オフライン』(14)、また、2014年の調布映画祭グランプリ作品の『泥人』(13)では主演を務めた。


あいつは、いつも寝てる。/He is Always Sleeping◊ワールド・プレミア◊

<2017年/日本/27分>

クラスのアイツと、
放課後のアイツにギャップ萌え!

退屈な高校生活を送る花田真喜子。彼女のクラスにはいつも寝ている男子・乾がいる。ある日の下校途中、真喜子が乾の後をつけてみると、廃工場で何かに没頭している、いつもとは違う彼の姿があった。

あいつは、いつも寝てる。/He is Always Sleeping

監督:樽井隆広
出演:岡田菜見、魚住昇矢、小縄優羅、水俣俊博、田中和弘

 

<解説>

関西発の一風変わった青春コメディ。樽井監督をはじめ、ビジュアルアーツ専門学校・大阪出身スタッフを中心に制作された本作。終日学校で寝ているだけの高校生・乾を演じる魚住昇矢も同校出身。佇まいだけで見るものを引きつけてしまう彼の容姿も本作の見どころのひとつ。物語は、ボロボロになった自転車を引く乾を見かけた同級生の真喜子から始まる。家庭環境のせいでクラスにうまく馴染めない真喜子と、一見人畜無害に見え、寝てばかりいる乾。そんな二人を、樽井監督は5分以上かけた尾行シーンで接点を持たせる。この台詞もないシークエンスに長い時間をかけた樽井監督の大胆さとその後の想像もつかない乾の設定に、観客の心は鷲掴みにされる。

あいつは、いつも寝てる。

あいつは、いつも寝てる。


監督:樽井隆広

監督:樽井隆広

兵庫県芦屋市出身。神戸学院大学経済学部卒業後、工場などで働く中、小さい頃から観ていた映画に改めて興味を持ち、2016年にビジュアルアーツ専門学校・大阪 放送・映画学科に入学。専門学校では映画ゼミに所属し、2017年に本作を監督。卒業制作では撮影部として他の監督作品に携わった。


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