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SKIPシティ国際Dシネマ映画祭とは

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022ポスター

“新たな才能を発掘し、育てる映画祭へ”

2004年に埼玉県川口市で誕生したSKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、デジタルシネマにいち早くフォーカスした国際コンペティション映画祭として、映画産業の変革の中で新たに生み出されたビジネスチャンスを掴んでいく若い才能の発掘と育成を主軸に成長を重ねてきました。2022年、本映画祭は19回目の開催を迎えます。

本映画祭の中核である「コンペティション」は、国際コンペティションと国内コンペティションで構成されています。長編作品を対象にした国際コンペティションは広く世界中から、長編部門と短編部門の2部門で構成される国内コンペティションは国内から応募された若手監督の作品を厳選して上映します。今年は99の国と地域から、合計935本の応募がありました。

一次審査を経てノミネートされた作品は、国際コンペティション、国内コンペティションともに、著名な映画人で構成する審査会で最終審査を行い、最優秀作品賞をはじめとする各賞を授与します。また両コンペティションを通じた全ての国内作品を対象に、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対し「SKIPシティアワード」を贈ります。

続々と羽ばたく新世代の才能

これまで本映画祭で上映された作品や監督の多くが、その後国内外で目覚ましい活躍を見せています。海外作品では、2007年に『うつろいの季節(とき)』で長編部門(国際コンペティション)最優秀作品賞を受賞したヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督が『スリー・モンキーズ』(08)でカンヌ映画祭監督賞、『昔々、アナトリアで』(11)で同グランプリ、『雪の轍』(14)で同パルムドールと、3作連続での受賞を果たしました。

また本映画祭の上映を経て劇場公開された『シンプル・シモン』[2011年長編部門(国際コンペティション)審査員特別賞]や、『孤独のススメ』[2014年長編部門(国際コンペティション)最優秀作品賞/映画祭上映タイトル『約束のマッターホルン』]、『彼の見つめる先に』[2014年長編部門(国際コンペティション)脚本賞]、『家へ帰ろう』[2018年国際コンペティション観客賞/映画祭上映タイトル『ザ・ラスト・スーツ(仮題)』]、韓国の名優キム・ユンソクの初監督作『未成年』[2019年国際コンペティションノミネート]、『ミッドナイト・トラベラー』[2019年国際コンペティション審査員特別賞]といった作品のスマッシュ・ヒットは大きな話題となりました。今年6月には、昨年の本映画祭グランプリ作品『ルッツ 海に生きる』(映画祭上映タイトル『ルッツ』)が劇場公開されます。

国内作品では、『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で2009年長編部門(国際コンペティション)SKIPシティアワードを受賞した白石和彌監督が『孤狼の血』(18)、『凪待ち』(19)をはじめ立て続けに話題作を手掛け、最新作『死刑にいたる病』(22)も大きな反響を呼ぶなど、今や日本映画界のトップランナーへと飛躍しています。

また、2012年長編部門(国際コンペティション)で監督賞・SKIPシティアワードをW受賞した『チチを撮りに』の中野量太監督は、商業映画デビュー作『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)が日本アカデミー賞の2部門で最優秀賞を受賞し、最新作『浅田家!』(20)ではワルシャワ国際映画祭最優秀アジア映画賞を受賞、国内外で高く評価されています。2013年長編部門(国際コンペティション)審査員特別賞受賞『神奈川芸術大学映像学科研究室』の坂下雄一郎監督は、『東京ウィンドオーケストラ』(17)で商業デビューを果たし、2022年1月には窪田正孝、宮沢りえ出演の最新作『決戦は日曜日』が公開となりました。

ほかにも、2015年に『テイク8』で短編部門(国内コンペティション)奨励賞を受賞した上田慎一郎監督は『カメラを止めるな!』(17)で社会現象を巻き起こし、2018年の国内コンペティション(長編部門)優秀作品賞・観客賞をW受賞した『岬の兄妹』の片山慎三監督は、同作で興行的に大きな成功を収めるとともに、第29回日本映画批評家大賞新人監督賞を受賞し、2022年1月には新作『さがす』が公開となりました。

最近では、『泣く子はいねぇが』(20)の佐藤快磨監督(『歩けない僕らは』で2019年国内コンペティション短編部門観客賞)や『滑走路』(20)の大庭功睦監督(『キュクロプス』で2018年国内コンペティション長編部門ノミネート)、『彼女はひとり』(18)の中川奈月監督(2018年同作でSKIPシティアワード受賞)、『カウンセラー』(21)の酒井善三監督(2021年同作でSKIPシティアワード受賞)、『鬼が笑う』(21)の三野龍一監督(2021年同作で国際コンペティションノミネート)など、今後の活躍が大いに期待される新鋭監督が本映画祭から輩出されています。

本映画祭は、“若手映像クリエイターの登竜門”として、映画界に新風を吹き込む新たな才能の輩出を目指すとともに、チャレンジ精神に溢れたクリエイターが世界に羽ばたいていくことを願っています。今年はどんな新星が現れるのか、ぜひご期待ください。

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