【デイリーニュース】 7月16日(火)
vol.23 SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2013
関連企画「コバトンTHEムービー」新作上映&トークイベント
自然や伝統工芸、歴史など埼玉の魅力を映像で紹介するプロジェクト「コバトンTHEムービー」。今年も2本の新作短編映画が上映された。
上映されたのは、埼玉県日高市にある高麗神社を中心に30数社が点在する“白ひげ神社”のいわれを紹介した『白ひげさんの伝説』(株式会社歴史探求社)、秩父銘仙をモチーフに様々な色の運命の糸で結ばれた人間関係を描いた『糸』(株式会社ミュービクス)。制作会社はどちらもSKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザのインキュベートオフィスを中心に活動している。
『白ひげさんの伝説』上映後、ゲストとして、プロデューサー(写真左)の喜多暢之さんと、主演と監修を務めた高麗神社の60代目宮司である高麗文康さんが登壇。高麗さんは、約1300年前に高句麗の使節として渡来し、数奇な運命を経て、この地に文化や技術をもたらした白ひげさんこと高麗王若光の子孫でいらっしゃるそう。喜多さんが「高麗王若光の子孫だと聞かされた時はどんな気分でしたか?」と興奮気味に問いかけても、「ほかの方がどのように思われるかはそれぞれだと思いますが、私にとって若光はヒーロー。この人がいなければ、私も今こうしてここにいないわけですから(笑)」と構えない高麗さん。子どもに跡(宮司)を継がせたいかという問いにも、「自分がやるべきことは環境が教えてくれるでしょう」と宗教家らしい哲学を披露した。
『糸』の上映後に登壇したのは、廣瀬敏監督、主演の安島萌さん、母親役の松尾惠理さんの3人。建築物に興味がある廣瀬監督は、当初、秩父のセメントの映画を作りたかったのだという。「セメントではなかなか映画にならず、秩父銘仙をモチーフにしました。ですので、安島さんが秩父の町を歩くなかで映り込む、良質なセメント(で作られたアンティークな建築物)を見ていただけると嬉しいです(笑)。もちろん糸と自然がなるべくきれいに描けるように心がけました」。安島さんも松尾さんも劇団「音楽座ミュージカル」の役者さん。映画は初めての上に、得意の歌も披露できなかったが、秩父での撮影はとても楽しめたそう。
これまでの「コバトンTHEムービー」は、SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザが運営するインターネット放送局「SKIPシティチャンネル」で見ることができる。