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【デイリーニュース】 vol.12 関連企画「カメラクレヨン~子どもたちが作った映画がいま、面白い!~」舞台挨拶
創意工夫がいっぱい! 子どもたちによる映像制作
映画祭3日目の17日(月・祝)、子どもたちの映像制作を応援する映画祭関連企画「カメラクレヨン~子どもたちが作った映画がいま、面白い!~」が多目的ホールで行われた。
映像学習作品傑作選:映像CM作品
ひとつめのプログラムは、「映像学習作品傑作選」。埼玉県内の小学生が昨年度、学校の授業で制作した350本以上の映像CM作品の中から、厳選した8作品が上映された。上映の前後には、作品を制作した児童と指導した先生方が登壇、作品の見どころや制作時の苦労などを語った。
左から「ポイ捨てしてもいいことない」上青木南小学校、「残さず食べよう」新郷南小学校、「目を大切にしよう」里小学校
「ポイ捨てしてもいいことない」は上青木南小学校の作品。ペットボトルを捨てた少年に謎の黒ずくめの人物がついてまわる。ホラー仕立てのCMで、ポイ捨て防止を呼びかける。
「残さず食べよう」は新郷南小学校の作品。派手な身振り手振りで平和や差別解消を訴えるスピーチをしていた女性が実は……。スピーチをする女性とその通訳の演技がハリウッド級の(!?)演技派作品。
「ゴミはゴミ箱へ」は里小学校の作品。平和に暮らす人々の頭上から、ある日巨大なゴミが降ってくる。遠近法をうまく使った迫力ある“特撮”と、同時録音したという音響が印象的だ。
「目を大切にしよう」も同じく里小学校の作品。目が悪くなったら、世界はどんなふうに見えるのかをフォーカスをぼかした映像で表現、目の大切さを訴える。
左から「あなたのバッテリー大丈夫?」戸塚東小学校、「リサイクルはミッションだ」芝西小学校、「わらびりんごサイダー」&「コンパクトシティ蕨」蕨市立中央小学校(登壇者は先生)
「あなたのバッテリー大丈夫?」は戸塚東小学校の作品。バッテリーが切れかかっているロボットが飛行機を操縦していたら……。手作り感あふれる(?)レトロな雰囲気が魅力的。
「リサイクルはミッションだ」は、芝西小学校の作品。『ミッション:インポッシブル』ばりのアクションとサスペンス、そして最後のオチで笑わせながら、ゴミのリサイクルを奨励する。
「わらびりんごサイダー」と「コンパクトシティ蕨」は、川口市のお隣、蕨市の良さを伝える蕨市立中央小学校(昨年度卒業生)制作のCM作品。『白雪姫』をベースにした「わらびりんごサイダー」では、実際に販売されている同名商品のおいしさを紹介。「コンパクトシティ蕨」では、日本一小さな市である蕨市の、小さい町ならではの利便性をアピールしている。
ゲストのCMディレクター・有沢康博さんと、監督・編集の寺谷友輔さんが、それぞれの作品についてプロの目から見た感想を述べ、「こうしたらもっと良くなる」という点をアドバイス。プログラムの最後に、最も印象に残った作品、M・I・Pを発表した。M・I・Pに選ばれたのは、おふたりに「シンプルで、どの国の人が見てもメッセージが伝わる作品」と評された「ゴミはゴミ箱へ」。里小学校の制作チームにはトロフィーが贈られた。
M・I・Pに選ばれた「ゴミはゴミ箱へ」の里小学校制作チーム
川口子ども映画クラブ制作『JUMPIN’ JET COLA』
二つ目のプログラムでは、カメラクレヨンですっかりおなじみとなった川口子ども映画クラブが制作した『JUMPIN’ JET COLA』(滝沢拓哉監督)を上映。もちろん企画から脚本、撮影、編集まで、すべてをクラブの小学生たちが行った作品だ。
『JUMPIN’ JET COLA』を制作した川口子ども映画クラブ
夏休みの自由研究で、コーラにメントスを混ぜた際に起きる化学反応を利用したロケットを開発した化学好きの少女・リカ。親友・シズカの制止も聞かずに空を飛ぶ実験を敢行するが、ジェットの勢いが強すぎてりかは未来にタイムスリップしてしまう……。
難しい薬品の名前や化学反応をすらすら説明するリカを演じた森田美晴さんは、「セリフを覚えるのが大変でしたが、楽しかった」と撮影を振り返った。シズカ役の小林真綾さんは、「演技はあまりしたことがなかったので、最初のころはガチガチでしたが、予想以上のいい作品になりました」と大満足の様子だった。