本年度審査員
長編部門国際審査員
国際審査委員長
黒沢 清(日本)
映画監督
1955年神戸市出身。立教大学在学中より8ミリ映画を撮り始め、1983年商業映画デビュー。『CURE キュア』(97)で世界的に注目されたのを機に、国内外で高い評価を得る。海外の映画祭への出品作・受賞作多数。代表作に『回路』(00)、『トウキョウソナタ』(08)、『クリーピー』(16)、『ダゲレオタイプの女』(16)など。最新作『散歩する侵略者』(17)は第70回カンヌ映画祭「ある視点」部門へ正式出品された。
国際審査員
深田 誠剛(日本)
松竹ブロードキャスティング株式会社、映画プロデューサー
1965年神奈川県生まれ。1989年松竹に入社。衛星放送の番組編成をする傍ら、低予算の映画を企画製作。2004年黒木和雄監督『父と暮せば』で第24回藤本賞特別賞を受賞。2013年「作家主義×俳優発掘」を理念として、松竹ブロードキャスティング・オリジナル映画プロジェクトをスタート。2015年橋口亮輔監督『恋人たち』で第35回藤本賞奨励賞を受賞。そのほか沖田修一監督『滝を見にいく』(14)、坂下雄一郎監督『東京ウィンドオーケストラ』(16)などを製作。
サブリナ・バラチェッティ(イタリア)
ファーイースト映画祭、最高責任者
イタリア、ウディネ生まれ。トリエステ大学にて映画を学ぶ。1995年に Centro Espressioni Cinematograficheの最高責任者に就任し、ウディネの映画館二館を経営する。アジア映画に対する愛情からファーイースト映画祭を設立し、1999年から現在に至るまでディレクターを務めている。またTucker Filmのセールスおよび買付も担当している。
リズ・シャクルトン(イギリス、香港)
スクリーン・インターナショナル誌、アジア編集長
スクリーン・インターナショナル紙のアジア関連の編集担当で、欧米の制作会社と中国とインドの制作会社を繋ぐコンサルタント会社Chime Consultingの設立者でもある。スクリーン・インターナショナル誌では、アジアの映画業界のニュース掲載を管理しながら、セミナーや討論会などを開催。世界中の映画祭でマーケットでの印刷物やデイリーなども担当している。
短編部門審査員
審査委員長
桝井省志(日本)
株式会社アルタミラピクチャーズ代表取締役
映画プロデューサー
大映プロデューサー時代に『シコふんじゃった。』(92)を手掛ける。1993年、磯村一路監督、周防正行監督とアルタミラピクチャーズを設立。『Shall we ダンス?』(96)、『がんばっていきまっしょい』(98)、『ウォーターボーイズ』(01)、『スウィングガールズ』(04)、『それでもボクはやってない』(07)『ハッピーフライト』(08)、『ロボジー』(12)、『終の信託』(12)『舞妓はレディ』(14)など劇映画をプロデュース。また『タカダワタル的』(04)など音楽ドキュメンタリー映画も数多く手掛ける。最新作は、矢口史靖監督『サバイバルファミリー』(17)、万田邦敏監督『シンクロナイザー』(17)。現在、東京藝術大学大学院映像研究科教授として後進の育成に当たる。
審査員
佐伯 日菜子(日本)
女優
1977年奈良県出身。『毎日が夏休み』(94)で主演デビュー。同作品で日本アカデミー賞、山路ふみこ映画賞などの新人賞を受賞。その後、映画『静かな生活』(95)、『らせん』(98)、『ギプス』(01)、TV「エコエコアザラク」(97:TX)などに出演。近年では主演作『メッセージ episode1 みえちゃんからの伝言』(16)や『スクール・オブ・ナーシング』(15)などで新境地を開く。公開待機作に『祭りにお休み』(17夏予定)、『紅い襷~富岡製糸場物語』(17秋予定)、『タイムカプセル』(18予定)など。
ドン・ブラウン(ニュージーランド、日本)
日本映画翻訳家
1974年ニュージーランド生まれ。オークランド工科大学にてコミュニケーション学士号と日本語ディプロマを取得。1999年にJETプログラムの下で来日し、2002年まで大阪府河内長野市役所で働く。その後、山形国際ドキュメンタリー映画祭や駐日ニュージーランド大使館などを経て、2010年にフリーの日本映画専門翻訳家に転身。2016年まで朝日新聞の英字サイトAJWに日本映画コラム「ONE TAKE ON JAPANESE CINEMA」を寄稿。最近の英語字幕翻訳担当作品は『散歩する侵略者』(17)、『東京物語』(53)、『あゝ、荒野』(17)など。
アニメーション部門審査員
審査委員長
小出 正志(日本)
アニメーション研究者、東京造形大学教授
1957年愛知県生まれ。1982年東京造形大学卒業。1988年東京造形大学着任。専門はコミュニケーションデザイン、映像学、アニメーション研究。日本アニメーション学会会長、新千歳空港国際アニメーション映画祭実行委員長。PISAF国際審査員、SICAF国際審査員、文化庁メディア芸術祭審査委員、文化庁映画賞選考委員などを歴任。共編著「現代デザイン事典」(平凡社)、「映画百科大事典」(日本図書センター)、「アニメーションの事典」(朝倉書店)ほか。
審査員
馬渡 貴志(日本)
一般社団法人日本映画テレビ技術協会アニメーション部会長
1959年生まれ。1981年よりアニメーション、CM、特殊効果映像などのフィルム撮影に携わる。1985年、CG業界に移籍、CMや博展映像、映画などのCG制作、CG技術に携わり、2003年、会社を設立し独立。映像ディレクター、映像技術、VFX技術、メディア技術などに携わり、現在に至る。有限会社東京パフォーミングデジタル代表取締役。尚美学園大学芸術情報学部講師。
松本 寿子(日本)
株式会社NHKエンタープライズ ライツアーカイブスセンター ライツ事業 執行役員
1994年より15年間、NHKアニメ番組のプロデューサーとして従事。今年20年目を迎えたNHKオリジナルアニメ「おじゃる丸」を企画立案。粘土や砂・墨絵など素材に拘った映像と音楽のみで表現した作家性の高い「プチプチ・アニメ」などの幼児向けから、スポ根の「メジャー」、SFの「プラネテス」「電脳コイル」、ファンタジーの「精霊の守り人」など幅広いジャンルの作品を制作。「おじゃる丸」「プチプチ・アニメ<ニャッキ!>」「電脳コイル」の3作品は文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞。