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【デイリーニュース】vol.25 クロージング・セレモニー(表彰式)開催!

映画祭20周年、川口市制施行90周年記念の年、平和を願いつつ閉幕

前列は第20回の受賞者。後列は審査員、実行委員、主催者

 

7月15日(土)から9日間にわたって開催された、記念すべき第20回SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023。去年に続き、フィジカルに加え、オンライン配信でも上映。紛争、格差や社会的抑圧がもたらす問題、気候変動、飛び切りのエンターテインメントなどさまざまなテーマの作品が、観客や審査員らの心を揺さぶった。

 

最終日の23日(日)は、受賞作品の上映に先駆けてクロージング・セレモニーと表彰式が行われた。まずはSKIPシティ国際映画祭実行委員会会長の大野元裕埼玉県知事の挨拶を、堀光敦史埼玉県副知事が代読。

 

「いよいよ受賞作品の発表です。会場で、オンラインで、作品をご覧いただいた皆様には深く感謝申し上げます。また開催市である川口市民の皆様や協賛、後援をいただきました企業、団体の皆様、映画祭にご協力いただいたすべての皆様に心から御礼申し上げます。今回ノミネートされた24作品は過去最多の1,246本の中から選ばれた力作ぞろい。選考委員の皆様はさぞ頭を悩ませたことと思います。また若手クリエイターがチャンスをつかむ場という本映画祭の意義にご賛同いただき、審査を引き受けてくださいました国際コンペティション部門審査委員長の豊島雅郎様、国内コンペティション部門審査委員長の中野量太様を始めとする6名の審査員の皆様にも改めて深く感謝申し上げます。この映画祭からは中野量太審査委員長を始めとする数々の映画監督が巣立っていかれました。今回受賞された方も、惜しくも受賞を逃した方も、お互いに切磋琢磨しながら、豊かな才能に一層磨きをかけ、映画界を担っていかれることを願っております。豊島審査委員長はこの映画祭を「芸術文化の質を向上させる志を持った世界に誇れる映画祭である」とコメントしてくださいました。そのお言葉通りに、今後も若手クリエイターや映画業界から期待される場であり続けるため、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭を盛り上げてまいります。皆様に一層のお力添えを賜れますよう、お願い申し上げます」

 

左から堀光敦史埼玉県副知事、奥ノ木信夫川口市長、栗原明宏川口市副市長、八木信忠映画祭総合プロデューサー

 

続いて、八木信忠総合プロデューサーも挨拶。いよいよ、各賞の受賞作・受賞者の発表となった。受賞コメント、および審査委員長の総評は以下の通り。(*受賞一覧はこちら

 

【国際コンペティション部門】

 

最優秀作品賞

この苗が育つ頃に』レーゲル・アサド・カヤ監督
ビデオコメントを寄せた『この苗が育つ頃に』レーゲル・アサド・カヤ監督

 

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭で最優秀作品賞を受賞したことを、大変嬉しく思います。映画祭の皆さん、日本の素晴らしい観客の皆さんに感謝いたします。

 

私たちは自由で平等な世界を手に入れようと闘っています。この思いを、カメラと物語を通して世界に届けたいと思いました。シリアのクルディスタン地域、ロジャヴァのコミュニティで制作された戦争の物語を、日本に届けることができたことは、私たちにとって最高の喜びです。戦争が終わった素晴らしい日に、また自由と平等のために闘っている人々に、この賞を捧げたいと思います。戦争で命を失った世界中の子どもたちにも。

 

クルディスタン、シリアから、私たちの声を日本に送れたことは、私たちにとってある意味、受賞より大切なこと。皆さんと思いを共有できたことを嬉しく思います。あらためて映画祭の方々、日本の観客の皆さんに感謝申し上げます。

 

シリアのクルディスタン地域ロジャヴァより、日本の皆さんに思いと愛をこめて。本当にありがとうございました。

 

【講評と総評】豊島雅郎審査委員長
国際コンペティション部門には全世界から1,041本の作品が集まり、そこから絞られた10作品を我々審査員3名で審査しました。観客賞の『助産師たち』、監督賞の『僕が見た夢』、審査員特別賞の『シックス・ウィークス』、そして『この苗が育つ頃に』の4作品がまずテーブルの上に乗りましたが、3名ともに『この苗が育つ頃に』が一推しだったことをお伝えしたいと思います。レーゲル・アサド・カヤ監督はお国の事情と心情から、こちらの会場でご登壇いただくことは叶いませんでしたが、映画祭事務局から聞きましたところ、何とかこの映画祭でこのメッセージを届けたいと、監督ご自身がこの映画祭のサイトからエントリーしたと聞いております。通常は世界に映画をセールスする会社が、作品をピックアップして映画祭にエントリーすることが多い中、監督自らエントリーして最優秀作品賞に輝いたというのはレアなケースだと思いますし、そういうことが可能な映画というメディアを誇りに思います。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭が見出した作品、監督の才能を我々から世界に発信し、皆さんで応援していければと思います。

 

監督賞

僕が見た夢』パブロ・ソラルス監督
僕が見た夢』映画祭に参加したエルナン・オリヴェラ プロダクション・ディレクター

 

パブロ・ソラルス監督に代わり、エルナン・オリヴェラ プロダクション・ディレクター
とても嬉しいです。パブロ監督も、この映画祭が大好きで、「『家(うち)へ帰ろう』は2018年にSKIPシティ国際Dシネマ映画祭に参加したことをきっかけに、さまざまな評価を受け、多くの方に観ていただくことができた。大切な映画祭だ」と言っています。この作品を審査員の皆さんに選んでいただき、感謝しています。演技経験のない役者たちへの演出はとても大変でしたが、その成果を評価していただき、嬉しく思っています。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭、20周年、おめでとうございます!

 

【講評】明石直弓
作品の完成度はもちろん、監督がどんなチャレンジをしたかが選考のポイントでした。映画において、ゴールまでの道のりをどう描くかは監督次第。一人の少年が亡くなった父親の過去を巡るこの映画は、シンプルな物語でありながら、映像と演劇が融合させた形で描かれていて、とてもユニークでした。登場人物が発するリアルな言葉や感情を、パブロ監督が丁寧に捉えていて、スクリーンからこの映画に向き合う、監督の真摯な姿がにじみ出ていたと思います。脚本は、主演したルーカス少年がワークショップで作ったものをベースに作られたと聞きました。文字通り、監督と俳優の共同作業によって生まれた作品であると感じました。この作品は私自身の映画製作の励みにもなり、今後どういった作品を作っていくかの指針にもなりました。この映画が日本で公開され、たくさんの人に見ていただけることを願っております。

 

審査員特別賞

シックス・ウィークス』ノエミ・ヴェロニカ・サコニー監督
ビデオコメントを寄せた『シックス・ウィークス』ノエミ・ヴェロニカ・サコニー監督

 

名誉ある賞を本当に嬉しく思っております。この困難な初長編作品に、すべてのスタッフ、キャストが、たくさんの愛と労力を注いでくれました。そんな作品を日本でプレミア上映できる機会を与えてくださった映画祭の皆さんに感謝いたします。審査員の皆さんが贈ってくださったこの賞は、私たちにとって、とても大きなことです。本作が観客の皆さんの心に届いたということも聞きました。作品を観てくださった観客の皆さんにも感謝します。ありがとうございました。

 

【講評】パトリス・ネザン
映画とは世の中を語る、世の中の複雑性を表現する格好の媒体だと思っています。ノエミ・ヴェロニカ・サコニー監督は、リアルに根差した世界を描き、自分が語ろうとすることをしっかり把握されていると感じました。監督は、フィクションという文法で非常に強い主人公を創り出し、我々が共感できる人物として描きました。我々は至近距離で主人公を見て、彼女に思いを寄せ、仮に現実世界で出会うことのない人物だとしても、とても身近に感じる。そういうキャラクターを生み出したわけです。ヒューマニズムという時間を、我々にシェアしてくれた監督に感謝します。

 

観客賞

助産師たち』レア・フェネール監督
ビデオコメントを寄せた『助産師たち』レア・フェネール監督

 

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭で観客賞を受賞したと聞きました。大変光栄です。素晴らしい賞をありがとうございました。また観客の方々と質の高い交流を持てたことも幸運でしたし、日本での出産の現実がどのようであるのかなど多くのことを学ぶこともできました。出産は私たちの人生の中心であり、どれだけ重要なことかを理解し、本作のテーマを分かち合えたことは興味深く、かつ感動的でした。日本であれ、フランスであれ、私たちは皆、助産師たちの手の中にいたのですから。

 

この素敵な賞と観客の皆さんの評価に改めてお礼申し上げます。この映画祭に参加することができ、とても幸せでした。

 

左から国際コンペティション部門の審査を行った明石直弓、豊島雅郎、パトリス・ネザン審査員各氏

 

【国内コンペティション部門】

 

優秀作品賞(長編部門)

地球星人(エイリアン)は空想する』松本佳樹監督
地球星人(エイリアン)は空想する』松本佳樹監督

驚いています。僕はずっと、自分でまず面白いと思える作品を作ることを目標にしていたので、その目標がまずは達成できたところに、こういった場で賞までいただけて、このトロフィーの重みを感じています。この作品を応援していただだいて、背中を押していただいたと思って、これからより多くの作品を届けられるように頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願いします。

 

【講評】マーク・シリング
SFはオリジナリティを出すのが難しいジャンルですが、松本監督のエイリアンは嬉しい驚きでした。松本監督は、めくるめく映像と豊かなイマジネーションで、見事に新鮮で忘れられない映画を完成させました。世界中のお客さんがこのユニークな新しい才能の作品を体験できることを願うと同時に、最優秀作品賞を授与することを誇りに、また大変嬉しく思います。

 

SKIPシティアワード

地球星人(エイリアン)は空想する』松本佳樹監督
地球星人(エイリアン)は空想する』松本佳樹監督

 

自分の中で面白いと思う作品というステップから、次は観てもらう段階に進んで、さらにもうひとつ背中を押してもらった感じです。先ほど感じたこのトロフィーの重みがさらに2倍になったので、より気を引き締めて頑張らなきゃいけないなと思っています。この作品はメインのスタッフが3人と少人数でやっていて、迷惑をかけたあとの2人、素晴らしい役者さんにも恵まれ、本当にそんな皆さんのおかげで賞をいただいたということを伝えたいです。

 

【講評】中野量太
この作品を見て本当にびっくりしました。新しい才能、新しい監督、新しい表現をする人が出てきたことに驚いたし、嬉しかったし、嫉妬もしたし。本当ならいろいろな人に賞を分けたい気持ちもあるんですが、映画祭の名前を冠したSKIPシティアワードは、この映画祭が輩出した監督として絶対に誇りになるから『地球星人(エイリアン)は空想する』にすべきだと主張しました。ストーリーの作り方もうまいし、今の社会で生きづらい人間がどう生きるかというテーマに、さらに正義とは何かまで入れてくる。イマジネーションをここまで表現できる監督がいることに驚きました。皆さん、この映画祭が発見した松本監督を覚えておいてください。監督も絶対に今後、“僕はSKIPシティ出身です”と言ってください(笑)。

 

優秀作品賞(短編部門)

猟果』池本陽海監督
猟果』池本陽海監督

 

光栄な賞をありがとうございます。僕の性格上、こういう映画祭に選ばれるともうグランプリを獲っただろうと思って、賞金を貰える前提で最近金遣いが荒くなっていたので(笑)、なんとか取れて光栄です。自分は今この時代に映画を作る意味というものをすごく考えながら作っています。自分たちの置かれた社会とこの状況と、映画で何ができるかということを模索しながら今回、どう脚本を作りあげていけばいいのかというところで非常に時間をかけたのは覚えています。この先もまた長編なり、映画を作っていけたらいいなと……、作っていこうと思います。

 

【講評】和田光沙
山に出向いた夫婦の関係がたった30分の中で劇的に変化を遂げ、痛快に、また包容力のあるラストを迎えます。柔軟な発想、緻密に練り込まれた脚本、ユーモアのある演出、計算されたユニークな構図、すべてに無駄がなくて、限られた予算の中でこれだけ巧妙な作品を作られた監督の手腕に唸らされました。髙野春樹さんと田中佐季さんの、キャラクターに命を吹き込むお芝居も作品をさらに強固なものにしていたと思います。これからの映画を楽しみにしています

 

スペシャル・メンション

ミミック』高濱章裕監督
ミミック』高濱章裕監督

 

頭が真っ白です。今回スペシャル・メンションという枠をいただけて、すごくありがたく思っています。この作品に出てくださった俳優の皆さん、手伝ってくれたスタッフの皆さんに対して、スペシャル・メンションを贈っていただいたことをすごくありがたいなと思っています。また次の作品に向けて、これを励みに頑張りたいと思います。

 

観客賞(長編部門)

ヒエロファニー』マキタカズオミ監督
ヒエロファニー』マキタカズオミ監督

 

びっくりしすぎて、どうしたらいいかわからないんですけど(笑)、見ていただいた方が選んでくれたというのは、僕としては一番嬉しい賞なので、スタッフや俳優に早く伝えたいです。ありがとうございました。

 

観客賞(短編部門)

勝手に死ぬな』天野大地監督
勝手に死ぬな』天野大地監督

 

本当にすばらしい作品と一緒に賞をいただけて、大変光栄に思います。一緒に作ろうと誘ってくれたプロデューサーの百々保之さんと素晴らしい俳優の皆さん、撮影の萩原脩さんをはじめとするスタッフの皆さんのおかげだと思っています。そしてこの作品が賞に選ばれたということは、観た人の心に何かしら爪痕を残したということだと思うので、その重みを受け止めてこれからも映画を作っていきたいと思います。

 

【国内コンペティション総評】中野量太審査委員長

中野量太監督

 

「映画はみなさんに見てもらって初めて映画になります。その経験をみんなでして、同年代の仲間たちはどんなものを作っているのか、それを考えて自分の今の位置を知る。映画祭にはそういう役割があると思っています。審査員である僕自身が映画祭にとても刺激を貰いましたし、映画祭の意味というというものを感じました。

 

印象に残った作品の話をしておこうと思います。

 

ミミック』は、社会性のあるテーマをストレートに扱った作品で、ホームレスを救おうとする人がいて、結局救えずに戻って行っちゃうんですけど、人間を救うのはお金じゃない、尊厳を救わないと人は救えないことまで感じさせてくれたところを評価しました。

 

勝手に死ぬな』は、映画は基本的にフィクションで、どれだけ上手に嘘をつくかというのが映画なんですが、あの設定はあと5年後くらいに本当にありそうなんですね。そのくらい上手に嘘をついてくれていてるのがすごいと思うし、人間のユーモアも足してくれて素敵な映画だと思いました。

 

猟果』は、びっくりしました。普通に家のリビングでしていてもいいような話を、猟という設定で、鉄砲を持ってるだけでこんなに面白くなる。見ているこっちがいろいろ想像できることが映画の豊かさ、武器だと思っています。映画は観るものでもあるし、想像するものでもある。今回評価した作品は、観る側にとてもいろんなこと想像させてくれる映画だと思いました。

 

繕い合う・こと』も、まさに説明しすぎずに、いろいろなことが想像できる作品です。モチーフの「金継ぎ」も新鮮でしたし、根底に壊れたものを直すというモチーフがあって、その上に兄弟関係があって。説明しすぎないけどヒントはいっぱいくれるので、いろんな想像ができました。とても豊かな映画だと思います。

 

ヒエロファニー』は、途中まで「グランプリ作品、来たか!」と思っていました。人を救おうとするカウンセラーがいて、牧師がいて、そのふたりの苦悩は一体誰が救うんだというとてつもない大きなテーマを扱っていて、この答えのない大きなテーマをどう落とすんだろうとドキドキしました。僕としては、最後があっちに行ってしまうと少し世界が狭くなっちゃうかなと思ったんです。でもこのテーマをやる覚悟はすごいと思ます。

 

地球星人(エイリアン)は空想する』は、最初、こねくり回しすぎてこれは一体どうするつもりなんだろうと思ったんですけど、途中から完全なる人間ドラマに入っていく。そこからのめり込みました。キャスティングも監督の力ですし、お芝居もとてもよかった。何よりも監督の頭の中のイマジネーションを映画に落とすというのは相当な作業だと思うし、夜中まで細かいカットのことで悩んだり、そういうのを一番やった監督じゃないかなと思いました。この作品を、この映画祭から見つけることができたことを誇りに思います。

 

僕はこの映画祭で、一所懸命に作った作品が、お客さんが見ることによって映画になった瞬間をたくさん味わうことができました。それが映画祭の価値だと思っています。参加監督の中には今喜びに震えている人と悔しさに震えている人がいると思います。それも絶対に経験だから、悔しかったら次をやればいいので、この映画祭がみなさんの次へのステップになってくれることを願っています。

 

左から国内コンペティション部門の審査を行った和田光沙、中野量太、マーク・シリング審査員各氏

 

*  *  *

 

国際コンペティション部門の豊島雅郎審査委員長、国内コンペティション部門の中野量太審査委員長の総評に続き、SKIPシティ国際映画祭実行委員会副会長の奥ノ木信夫川口市長も挨拶。

 

「オンライン配信の結果はまだですが、現段階で去年を上回る7,000人以上の方に鑑賞いただきました。受賞された皆様、本当におめでとうございます。先ほどビデオレターで、最優秀作品賞『この苗が育つ頃に』のレーゲル・アサド・カヤ監督が「国際映画祭でシリアの内情を見てもらえたことが嬉しい」と話していました。その一助となったことを嬉しく思います。来年も川口市において映画祭を開催し、皆さんに映画の世界を、迫力ある音と映像で味わっていただきたいと思っています。運営を支えてくれたスタッフやご協力くださったすべての皆様に感謝申し上げます。今年は、映画祭20周年と川口市制施行90周年を記念し、藤田直哉監督のオープニング作品『瞼の転校生』を作りました。来年もどうぞよろしくお願い致します」

 

最後は、土川勉映画祭ディレクターの、「今回の映画祭で例年と違う点に、コンペティション部門の監督たちが自分以外の作品を何度も観ていたことが挙げられます。オープニング・パーティの席上、国内コンペティション審査委員長の中野量太監督が『自分以外の人の作品を観ろ、そして自分の作品を見つめ直せ』と叱咤激励したのが功を奏したのか、皆さん熱心に見ていました。今回受賞できなかった監督たちにとっては、なぜ受賞できなかったのかを冷静に見つめ、次の作品につなげるために必要なことであり、それは商業映画監督を目指す監督たちにとって非常に大切なことであると私も思います。今回参加したすべての作品の監督、俳優、スタッフの皆さんの今後の健闘を期待したいと思います。

 

昨年、私は最後に『ウクライナに一日も早く平穏な日常が取り戻せることを祈ります』と言いましたが、いまだに戦火は続いています。また、国情が困難なため、最優秀作品のレーゲル・アサド・カヤ監督のように本映画祭に来られなかったゲストもいました。世界中の紛争が終息し、平和な世の中を取り戻せることを祈念し、みなさん、来年もまたここで会いましょう」の言葉で、映画祭セレモニーはクローズした。
土川勉映画祭ディレクター


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