2016 総括

 

13回目となるSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016は、7月16日(土)~24日(日)の9日間にわたり、埼玉県川口市のSKIPシティほかにて開催され、今年も本映画祭のメインであるコンペティション部門の上映をはじめ、関連企画やイベント等も盛り沢山のプログラムとなりました。

 

 

今年のオープニング作品は、2013年の本映画祭で短編作品『世の中はざらざらしている』がノミネートされた新鋭・熊谷まどか監督の初長編作品となる『話す犬を、放す』を上映。昨年に続き、映画祭実行委員会が主体となって製作しました。ワールド・プレミア上映となった本映画祭での上映には、熊谷まどか監督をはじめ、出演のつみきみほさん、田島令子さん、木乃江祐希さんが登壇し舞台挨拶を行いました。本作は2017年に劇場公開も予定されています。

コンペティション部門には、過去最多となる世界88の国と地域から長編部門715本、短編部門146本、アニメーション部門58本の、合計919本の応募がありました。その中から厳正な審査によって選ばれた長編部門12本、短編部門12本、アニメーション部門12本を会期中に各2回上映。国内外から監督やプロデューサー、出演者らゲストも多数来場、上映後のQ&Aや舞台挨拶に登壇し映画祭を盛り上げました。

 

また2年目を迎えた、こうのすシネマ(鴻巣市)、彩の国さいたま芸術劇場(さいたま市)でのサテライト上映は、今年も2日間にわたり開催。短編部門のノミネート12作品に加え、オープニング作品『話す犬を、放す』も上映しました。

 

 

 

 

毎年恒例のシネマ歌舞伎では、名優・中村勘三郎の代表作と呼べる演目のひとつ『春興鏡獅子』を上映。日本語字幕・音声ガイド付きでお届けするバリアフリー上映では日本アカデミー賞最優秀作品賞に輝いた『海街diary』を、また長編アニメーション上映では2015年の大ヒットアニメ映画『バケモノの子』と『心が叫びたがってるんだ。』の2作品を上映しました。

 

そのほか、関連企画では、地元川口市の「川口子ども映画クラブ」が制作した映画や、小学5年生がTV番組作りにチャレンジした映像学習プログラムから傑作選9本を上映した「カメラクレヨン」をはじめ、埼玉の魅力を映像で紹介する「コバトンTHEムービー」では、『私だけが知らない世界』(伊丹結花里監督)と『農家のお嫁にいらっしゃい』(中泉裕矢監督)の2本を上映。
さらに今年の新企画として、赤ちゃん連れでもベビーカーのまま映画を楽しめる「ママ・シアター」を開催。NHKの人気番組を映画化したドキュメンタリー『ベニシアさんの四季の庭』を上映しました。

 

映画祭最終日の7月24日(日)。クロージング・セレモニーが行われ、コンペティション部門の各賞が発表・授与されました。長編部門ではメキシコから届いたヒューマン・ドラマ『朝日が昇るまで』(アレハンドロ・グスマン・アルバレス監督)がグランプリを受賞。短編部門は『嘘をついて』(日本/三ツ橋勇二監督)、アニメーション部門は『こんぷれっくす×コンプレックス』(日本/ふくだみゆき監督)がそれぞれ最優秀作品賞を受賞しました。
今年も盛況のうちに幕を閉じたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016は、52,466名 の総来場者数がありました。これからも若手映像クリエイターの登竜門として、また映画の素晴らしさを体験していただける映画祭として、より一層の発展を目指してまいります。

※掲載の肩書きは当時のものです。


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