2021 総括
第18回を迎えたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、9月25日(土)~10月3日(日)の9日間、昨年に続き動画配信サイト「シネマディスカバリーズ」でのオンライン配信で開催しました。
本映画祭の中核であるコンペティションは、国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門)で構成されており、本年は104の国と地域から、合計1,084本の応募がありました。その中から厳正な審査を経て国際コンペティション10本、国内コンペティション長編部門6本、同短編部門8本を選出。国際コンペティションの審査委員長には俳優、映画監督の竹中直人氏、国内コンペティションの審査委員長には株式会社鈍牛倶楽部代表取締役、プロデューサーの國實瑞惠氏を迎え、最終審査を行いました。
会期中には、ノミネート作品の配信だけでなく、映画祭ならではのイベントとして、海外作品の監督インタビュー動画の配信や、国内作品の監督によるQ&Aをライブ配信するなど制作者と観客との交流の場を設け、映画祭を盛り上げました。
最終日の10月3日(日)にはYouTube Liveの生配信で授賞式を開催し、コンペティション各賞の発表・授与を行いました。国際コンペティションでは、マルタ映画『ルッツ』(アレックス・カミレーリ監督)が最優秀作品賞(グランプリ)を受賞しました。監督賞にはドイツ、ウクライナ合作『ライバル』(マークス・レンツ監督)、審査員特別賞にはカナダ作品『シネマ・オブ・スリープ』(ジェフリー・セント・ジュールズ監督)、オランダ、ドイツ、デンマーク合作『ミトラ』(カーウェ・モディーリ監督)の2作品が輝きました。審査員特別賞を2作品が受賞するのは、本映画祭初めてのこととなりました。また観客投票によって選ばれる観客賞は、ドイツ作品『国境を越えてキスをして!』(シレル・ぺレグ監督)が受賞しました。
国内コンペティションでは、長編部門で『夜を越える旅』(萱野孝幸監督)、短編部門で『リトルサーカス』(逢坂芳郎監督)がそれぞれ優秀作品賞と観客賞をW受賞する快挙を果たしました。さらに国際コンペティション、国内コンペティションを通じた全ての日本作品を対象に、今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対して授与するSKIPシティアワードには『カウンセラー』(酒井善三監督)が選出されました。本年の国内コンペティションは、長編部門、短編部門ともにW受賞、短編作品が初めてSKIPシティアワードに選ばれるなど、史上初の結果が並び、例年以上に印象に残る年となりました。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021の期間中の視聴回数は合計8,465回を記録しました。昨年の視聴回数を上回る好評をいただくとともに、日本全国から作品をご視聴いただくことができました。本映画祭は、これからも若手映像クリエイターの登竜門として、次代を担う新たな才能の発掘に取り組むとともに、観客の皆様により一層楽しんでいただけるよう、今後の発展に向けて取り組んでまいります。