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リル・バック/メンフィスの白鳥(仮題)/Lil’ Buck: Real Swan ◊ ジャパン・プレミア◊

<2019年 / フランス、アメリカ / 85分>

スラム出身の少年はいかにして栄光を掴んだのか?
ダンサー、リル・バックの半生を描くドキュメンタリー。

ダンサー、アーティストのリル・バックは、アメリカ南部テネシー州・メンフィスの貧困地域で育った。幼い頃から抜群の身体感覚を持っていた彼は、奨学金を得てバレエ・スクールに入学し、メンフィス発祥の地面を滑るような動きの「ジューキング」とバレエの素地を組み合わせたダンスで、世界を驚かせることとなる。

リル・バック/メンフィスの白鳥(仮題)/Lil’ Buck: Real Swan

監督:ルイ・ウォレカン
配給:ムヴィオラ

 

映画は、現在では閉鎖されたメンフィスのローラースケート場「クリスタル・パレス」でジューキングを踊る人々で幕を開ける。この瞬間から観客はリル・バックの人生を追体験することとなり、そこからはひたすらこの驚くべき身体の芸術に魅せられる。ジャネール・モネイの「Tightrope」のMVや、2017年のユニクロのCMなどで、日本でも彼を知る人は多いのではないだろうか。一方、監督のルイ・ウォレカンは、『ブラック・スワン』(10)の振付師(そして、ナタリー・ポートマンの夫)として著名なバンジャマン・ミルピエを追ったドキュメンタリー『Dancing is Living : Benjamin Millepied』(14)など身体の美を描く作品を得意としており、本作でもリル・バックの華麗なダンスを見事なカメラワークで捉えている。また、リル・バックが成功するきっかけを作った一人である『マルコヴィッチの穴』(99)などのスパイク・ジョーンズ監督がインタビューで登場している点も見逃せない。

リル・バック/メンフィスの白鳥(仮題)/Lil’ Buck: Real Swan
リル・バック/メンフィスの白鳥(仮題)/Lil’ Buck: Real Swan

監督:ルイ・ウォレカン

監督:ルイ・ウォレカン

哲学と音楽学を学んだ後、Bel Air Mediaでプロデューサーのフランソワ・デュプラのアシスタントとなる。2年後、Bel Air Classiqueのためのクラシック音楽に関する52分のドキュメンタリー作品「Boccanegra」と「La vraie fausse histoire d’Aïda」を制作。26歳の時、Bel Air MediaからMareterraniu Productionへ転職し、フランスのTV局France 3とFrance Ôのために2本のドキュメンタリー、「A Gara Nostra」と「La mémoire des Canabady」を監督した。両作に共通するテーマは文化の回遊である。その後France 2のために、ニューヨークオペラを扱ったパーソナルなオリジナルドキュメンタリー映画『Little Opera』と『Dancing is Living : Benjamin Millepied』を制作。両作品はニューヨーク、ロサンゼルスやアジアの映画祭で上映された。同時に、France ÔのTV番組「Parmi les hommes」の1話も監督している。

メッセージ

『リル・バック/メンフィスの白鳥(仮題)』が日本の映画祭に招待されたこと、大変光栄に思います。この作品は、偉大なパフォーマー、アーティスト、そしてダンサーであるリル・バックについてのダンス映画です。私は個人的に日本が大好きで、私の活動においても、日本からは様々なヒントをもらい、影響を受けています。また、リル・バックも日本と日本文化が大好きです。ですので、この作品は日本の観客の皆さんに捧げられたものでもあります。私たちはともに日本を訪れて、映画を紹介したい思いです。作品を楽しんでください。改めて、映画祭への招待に感謝いたします。


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