国際コンペティション
私の影が消えた日/The Day I Lost My Shadow◊ジャパン・プレミア◊
7/15 (月・祝) 17:00
7/18 (木) 14:30
<2018年/シリア、レバノン、フランス、カタール/90分>
死と隣り合わせの日常の中で、
彼らの影はひとつずつ消えていった…。
冬のシリア。息子に温かい食事を食べさせるため、ザナはガスの配給に並ぶ。しかし、供給が尽きてしまい、配給に並んでいた人たちとタクシーで隣町まで向かおうとするのだが、それは悲劇の始まりだった…。
©KAF Production
監督:スダーデ・カダン
出演:ソウサン・アルシード、レハム・アル・カサール、サマー・イスマイル、オウェイス・マカララティ、アフマド・モーハフ・アル・アリ、ヤシン・アルブカリ、ハナネ・ハッジ・アリ
<解説>
2011年のアラブの春に端を発した、シリア国内のアサド政権と反政府軍の闘争にイスラム国などの過激派組織も加わり、それを制圧するための多国籍軍の参加が更なる泥沼化を招いたシリア内線。戦争の被害者はいつも一般市民であることを、本作は静かに、しかし強烈に訴えてくる。フランス生まれのシリア人監督スダーデ・カダンはこれまで主にドキュメンタリーを制作しており、その実績が作品の特徴であるリアリズムに大きく寄与している。2018年のヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門でプレミアされ、最優秀第一回監督作品賞を受賞。その後も、トロント、釜山、ロンドン、ロッテルダムといった主要映画祭に続々と招待されている。また、カダン監督の最新作、短編『Aziza』(19)が今年のサンダンス映画祭短編コンペティションのグランプリを受賞するなど、すでに世界が注目する監督の一人となっている。本映画祭がジャパン・プレミアとなる。
監督:スダーデ・カダン
フランス生まれのシリア人。シリアの大学で演劇批評を学んだ後、レバノンのセントジョセフ大学 IESAVを卒業。アルジャジーラで放送されたドキュメンタリー番組を監督・プロデュースしたほか、ユニセフやBBCメディアアクションの映像を制作。これまでに制作した短編映画は、フランス国内だけでなく海外でも高い評価を受け、数々の賞を受賞している。長編劇映画デビューとなる本作は、2018年のヴェネツィア国際映画祭において、最優秀第一作監督作品賞を受賞した。