国際コンペティション
ミッドナイト・トラベラー/Midnight Traveler◊ジャパン・プレミア◊
7/14 (日) 10:30
7/17 (水) 14:30
<2019年/アメリカ、カタール、カナダ、イギリス/87分>
アフガニスタンから、ドイツを目指して。
ある家族の命の旅路のドキュメンタリー。
タリバンから死を宣告された監督のハサン・ファジリは、妻と二人の娘を連れタジキスタンに亡命を図るも受理されず、危険なアフガニスタンに戻る。その時から、安住の地を求める一家の長い旅が始まった…。
©Hassan Fazili
監督:ハサン・ファジリ
<解説>
冒頭、全編を携帯電話3台で撮影したというテロップが出るが、撮影クルーが入りようのない本物の現場を私たち観客に届けてくれるという、ドキュメンタリーの可能性をまざまざと見せつける本作。ハサン・ファジリ監督はアフガニスタンのTV局のために制作したドキュメンタリー「Peace in Afghanistan」(15)がタリバンの不興を買い、出演者は暗殺され、監督自身も死の宣告を受けることになった。本作はファジリ監督一家が安住の地を求める、その亡命の日々の記録である。ワールド・プレミアとなった今年のサンダンス映画祭ではワールド・ドキュメンタリー・コンペティション部門で「No Borders」審査員特別賞、ベルリン国際映画祭パノラマ部門のエキュメニカル賞、テサロニキ・ドキュメンタリー映画祭では審査員特別賞、サンフランシスコ国際映画祭でも最優秀ドキュメンタリー賞と、世界中の映画祭で受賞が相次いでいる。本映画祭がジャパン・プレミアとなる。
監督:ハサン・ファジリ
アフガニスタンで数々の演劇、ドキュメンタリー、短編、TVシリーズの演出を手掛ける。2011年にシェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭が主催するトレーニングプログラムにブリティッシュ・カウンシルにより招待される。短編二作品『Mr. Fazili’s Wife』と『Life Again!』は、アフガニスタンにおける女性、未成年、そして、身体障害者の権利に焦点を当てた作品で、多くの映画祭で受賞した。国営放送のために制作されたドキュメンタリー作品「Peace in Afghanistan」(15)では、タリバンのメンバーでありながら、武器を捨て平和主義者となったムラー・トゥール・ヤンの姿を描いている。