国内コンペティション 長編部門
泡沫
Utakata
- 上映日時
- 7/16(日)11:00 映像ホール
- 7/20(木)13:50 多目的ホール
- 配信日時
- 7/22(土)10:00 ~ 7/26(水)23:00
廃墟を訪ね彷徨う二人の旅の行く先は?
美しい白黒映像と実力派俳優陣の競演は必見!
有名建築家の家系に生まれたセイジロウは、祖父の80歳の誕生日を祝うため、メキシコ留学を終え帰国する。親戚一同が会する中、彼には、偶然出会った写真家のラナと日本各地の廃墟の写真を撮った旅の記憶が蘇る。
©A SUR LLC
監督:アドリアン・ラコステ
出演:中崎敏、アリサ・ワイルド、津嘉山正種、野村宏伸、赤間麻里子、鎌滝恵利、遊屋慎太郎、田中豊、亀岡園子
2023年 / 日本 / 125分
冒頭の、いかにも有名建築家の邸宅らしい荘厳な屋敷の白黒映像に観客は瞬時に心を奪われ、主人公セイジロウが巡らす回想の世界へと一気に誘われる。そして、繰り返されるフラッシュバックによって、徐々にセイジロウの慟哭を追体験することとなる。緻密にコントロールされた本作を監督したのは、日本に住むフランス人のアドリアン・ラコステ。短編『未来は明るい』(17)がショートショート フィルムフェスティバル & アジアや札幌国際短編映画祭ほか様々な映画祭で入選するなど、すでに多くのメディアで活躍をしてきた彼の待望の長編デビュー作となる。また、主人公セイジロウを演じるのは『花束みたいな恋をした』(21)、『やがて海へと届く』(22)など、映画の出演が続く中崎敏。幼少期をハワイで暮らしていた経験を活かした、見事な英語のセリフを披露している。他にも、津嘉山正種、野村宏伸といったベテラン俳優たちが脇を固め、映画を締めている。
監督:アドリアン・ラコステ
映画、ドキュメンタリー、CM、ミュージックビデオを制作するフランス人監督。2012年に日本に移住し、編集者、カラリストとしてキャリアをスタートさせた。その後、様々な実験的プロジェクトを通じて映画監督への道を歩む。2017年、短編『未来は明るい』を脚本・監督し、ショートショートフィルムフェスティバル&アジアに選出される。
メッセージ
この作品制作のために、あらゆる困難を乗り越えて集まった国際的なチームに、私は心から感謝しています。この映画は私にとって非常に個人的なものであり、ひとりでも多くの方に観ていただきたいというのが私の心からの願いです。この映画の目的は、精神的な問題を抱える人々が日常的に直面する問題に光を当てることでした。精神疾患を抱える人々の生活体験を垣間見ることで、オープンな対話と理解の場を作りたいと願っています。