国内コンペティション 短編部門
寓
Flashback Before Death
- 上映日時
- 7/17(月・祝)13:50 多目的ホール
- 7/21(金)10:30 映像ホール
- 配信日時
- 7/22(土)10:00 ~ 7/26(水)23:00
死の間際に流れる走馬灯。
幻想怪奇の奈落に誘うダーク・ファンタジー。
昭和初期、フランス留学から帰国した菊生のもとに、死んだはずの姉・つる葉から手紙が届く。菊生が人里離れたつる葉の家へ辿り着くと、そこにはつる葉の娘・雛乃とそっくりな人形と暮らす姉の姿があった…。
©オテウデザール
監督:石原理衣、小野川浩幸
出演:石原理衣、木原勝利、清家はなえ
2022年 / 日本 / 31分
細部にまで神経を張り巡らせた美術、緻密に計算された音響、江戸川乱歩や夢野久作の怪奇小説を彷彿とさせる世界設定で語られる不可思議な物語。初監督とは思えない完成度を誇る本作は、『あつい胸さわぎ』(22)でプロデューサーも務めるなど俳優業に留まらない活躍を見せる石原理衣と、石井岳龍監督や深田晃司監督の作品も手掛けた気鋭の映画音楽家・小野川浩幸の二人が製作から脚本、監督を担った共同作品である。さらに石原は妖しげな佇まいでつる葉を演じ、編集も担当、小野川は音楽を担当する多才ぶりを発揮している。菊生を演じた木原勝利の存在感も、二人の手で作り込まれた隙のない作品世界に見事に嵌り、強い印象を残す。本作は世界三大ファンタスティック映画祭のひとつである第55回シッチェス・カタロニア国際映画祭のNoves Visions部門でワールド・プレミア上映され、最優秀短編作品賞を受賞した。
監督:石原理衣
中央大学理工学部を卒業後、キリンビール株式会社に入社。その後、脚本・演出家の小松越雄に師事。現在までに50本以上の映画に出演する。『赤糸で縫いとじられた物語』(21)で第3回ワラキア国際映画祭最優秀助演女優賞受賞。近年は俳優業に留まらず、プロデュース&出演した『あつい胸さわぎ』(22)が第35回東京国際映画祭に入選。
監督:小野川浩幸
『水の中の八月』(95)、『ユメノ銀河』(97)、『ELECTRIC DRAGON 80000V』(01)など石井岳龍監督の音楽を担当し、海外で伝説的人気を誇る。その後、深田晃司監督の『淵に立つ』(16)、『よこがお』(19)などの音楽を担当。また、楽曲提供した『John Was Trying to Contact Aliens』(20)が2020年のサンダンス映画祭短編部門グランプリを受賞した。
メッセージ
私たちの紡ぐ摩訶不思議な世界へようこそ!女優の石原理衣と音楽家の小野川浩幸の夫婦共同で初監督した『寓』をこの素晴らしいSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で上映できることを大変嬉しく思っています。皆様がそれぞれの楽しみ方で各々の『寓』という物語を完成させていただけたら幸いです。この映画をより楽しんでいただくヒントが音にあります。是非、注目してみてください。